就業規則には3種類あるのをご存知ですか?

社労士事務所Extension 代表・社会保険労務士 高島あゆみ

1つは法律で決められた通りの就業規則。

2つ目は社員を縛る就業規則。

3つ目は社員が動く就業規則。

 

私が考える就業規則とは「会社が社員に取って欲しい行動・働き方と、それに対する正当な評価・賃金制度を明記し、社員のやる気を引き出し、動かすためのもの」。

100社以上の就業規則を目にしてきた当事務所 代表・社会保険労務士 高島あゆみが「社員が動く就業規則」の作り方をお伝えします。

こんな悩みはありませんか?

ノートパソコンのうえに置かれたスマートフォン。眼鏡。ノートとボールペン。観葉植物。モノトーン調のデスク風景。

「会議でもっと意見を出す社員が欲しい」

「先を見越して段取りをして動く社員になって欲しい」

「ベテラン社員には若手の見本となるような働き方をして欲しい」

10年前、社会保険労務士として仕事を始めて以来、私はコンサルティングの現場で、社長が「社員がこんなふうに動いてくれたら助かるのに・・・」と話すのを何百回も聞いてきました。

 

業種や会社規模、社員の平均年齢、男女比率・・・etcは全く異なるのに、社長のみなさんからお聞きする悩みは、まるで録音したかのように同じ内容です。もしかしてあなたにも同じような悩みがあるかもしれません。

伸びる会社は就業規則で社員を動かす

タブレットを小脇に抱え、バッグを肩にかけて街を闊歩するビジネスウーマン。

その悩みを解決する最も簡単な方法は、「我が社では社員にこう働いて欲しい」「そうすれば、あなたにもこんなメリットがある」と社員に理解してもらうことです。

仕事に限らず、「あの人はこうして欲しいんだ」「こう動けばメリットがある」と気づけば、人は自然と行動します。逆に、「どうして欲しいのかわからない」「頑張ってもメリットがない」と思えば人は動かないものです。

 

伸びる会社は、社員がこんな行動をとってくれれば、顧客に満足してもらえて会社の利益も伸び、社員にも利益を還元できると気づく仕組みを作っているのです。その仕組みづくりのもっとも簡単な方法が実は就業規則です。


就業規則で社員が変わる

本とカスミソウの花冠。

「え? 就業規則で社員が動くようになるのか?」

とあなたは意外に思われたかもしれません。

 

しかし、実際に私のクライアントは就業規則を作ってから、顧客へのアプローチが変わったことで満足度が上がり受注金額増に繋がったり、新規受注に至るなどの成果を出しています。「こんな行動をとれば自分にもメリットがある」と社員が気づく就業規則を作ったからです。

 

ただし普通に就業規則を作っても、社員は動くようにはなりません。なぜなら、実務経験上、就業規則は作り方によって「法律で決められた通りの就業規則」「社員を縛る就業規則」「社員が動く就業規則」の3つにわかれるからです。

(1) 法律で決められた通りの就業規則

椅子に山積みの本。

1つ目は法律的に正しい、テンプレートの書式通りに作成する就業規則です。社会保険労務士に頼めば5~10万円くらいで作成できます。この場合、法的には正しく、何の問題もない就業規則ですが、自社の実態に合っていないものがほとんどです。そのため、会社を伸ばす、社員を育てるという意味では何の役にも立たない就業規則になってしまいがちです。顧客の満足に応えられるよう社員を育てて、会社の利益を上げていくという視点で作られていないからです。

10人以上の従業員を使用する場合、就業規則の作成と労働基準監督署への届出義務があります。義務と言われると、できるだけ早く、簡単に、安く済ませたいと思うからかもしれません。

(2) 社員を縛る就業規則

スケジュール帳と置時計。

2つ目は社員を縛る就業規則。「社員をもっと管理して、縛りなさい」「訴えられたら困るから、こう書いておきなさい」とネガティブな情報に振り回されて、リスクを減らすために社員を縛る就業規則を作ってしまい、結果的に、窮屈な職場、命令しないと動かない社員を生み出してしまっているパターンです。

会社や社員のことを思い、試行錯誤や努力を繰り返したにもかかわらず、「これだけやっても社員は動かない」と失望した結果、社員を縛る就業規則を作ってしまうのです。努力家の経営者に多いパターンです。

(3) 社員が動く就業規則

外出先でタブレットを操作するビジネスウーマン。

3つ目が社員が動く就業規則です。この就業規則がめざす目的は、お客さまの問題解決のために自分の仕事があって、どのように行動すればお客さまの役に立てるのかを社員に伝えることです。

そうすれば、社員が日々の仕事をやらされ感でいっぱいの「他人事」や「単純作業」ではなく、「自分事」としてとらえるようになるからです。

「他人事」や「単純作業」では誰だってつまらない。けれど「自分事」になれば仕事に対してクリエイティブに取り組む意欲が生まれます。ひいては会社の発展につながります。

3つの就業規則 それぞれのメリット・デメリット

3つの就業規則  作成時間 社員の成長 会社の成長
法律的に正しい就業規則

数週間~2ヶ月程度

(影響なし)

(目的としていない)

社員を縛る就業規則 2~6ヶ月 社員の成長はないが、最低限のリスク回避ができる

一般的に会社の成長は見込めない。ただし、強力なリーダーシップを持つ経営者の場合は成長が著しい。

社員が動く就業規則

コンサルの進捗による(最短で2.5ヶ月)

成果を発揮する社員に育てるまで相応の時間がかかる 社員の成長が会社の発展につながる

私は今まで100を超える会社の就業規則を目にしてきましたが、社員が動く就業規則はそのうち1割くらい。

8割方は「法律で決められた通りの就業規則」か「社員を縛る就業規則」でした。


どんな社員を育てたいですか?

オフィスで楽しそうに談笑するビジネスパーソン。ビジネススーツ姿の男女。

少し考えてみてください。あなたはすべての指示を自分が出し、仕事を管理し、命令しないと動かない社員を作りたいのでしょうか? それとも、社員が自分の頭で考え、顧客を満足させるアイデアを出し、社員自ら動き出す、全社一丸となって目標に進む会社を作りたいのでしょうか?

 

私が考える「社員が動く就業規則」とは、社員が自分の頭で考えて顧客を満足させるアイデアを出し、社員自ら動き出す会社をつくりたいとお考えになる経営者のための就業規則です。

 

「社長も社員も全社一丸となって目標に進む会社」が私の考える理想の会社。

私はそんな会社作りをしたい経営者を全力でサポートしたいと思っています。

社員が動き、会社を伸ばす就業規則の作り方

「社員が動く就業規則が作れるなら理想的だ」「しかし、就業規則で本当にそんなことができるのか?」

 と不安に思われるかもしれませんが、当事務所のクライアントは実現しています。

 

たとえば、

  • 顧客が自社に求めることを突き詰めて考えたので、社員にとってほしい行動について自分の言葉で伝えられるようになった。
  • 顧客に応えられるよう社員と作業体制を見直したので、柔軟に対応できるようになった。一方、作業プロセスを細分化し、役割分担を明確にしたことから深夜残業が激減。6か月で残業時間が半減した。

彼らも初めは、社員が動く就業規則の作り方を知りませんでしたが、その作り方を学ぶことで、会社を変えました。

社員が経営者の望む行動パターンをとり、会社を伸ばす就業規則の作り方を学べば、誰にでもできる。

その作り方を学べば、きっとあなたにもできます。

 

では、具体的にどうすれば社員に望む行動パターンを示した就業規則を作れるのでしょうか?

そのためには押さえるべき7つのポイントがあります。

【就業規則7つのポイント】

就業規則 ポイント
①採用 どんな人とやっていきたいのか?
②雇用区分 雇用形態の違うメンバーで仕事をどう分担するか?
③労働時間 どんな時間の使い方をすればいいのか?
④時間外・休日労働 どうすればムリ・ムラ・ムダなく仕事ができるのか?
⑤年次有給休暇 どうすれば稼働率を下げずに休めるのか?
⑥賃金 原資をどう分配すれば社員の納得感を得られるのか?
⑦退職金   定着率を上げて働いてもらうにはどうすればいいか?

この7つの項目をしっかりと押さえて就業規則を作れば、社員は指示待ちではなく、自ら問題意識を持った行動をとって働くようになります。

そこで「社員が動く就業規則の作り方」を詳しくまとめたレポートを作りました。

ご興味のある方はぜひこちらのページをご覧ください。

社会保険労務士高島あゆみのプロフィール
当事務所のコンセプト。ノートパソコン、ペン、スマホ。

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伸びる会社の就業規則作成コンサルティング。紺色の表紙の本、ピンクの表紙の本、白の手帳、ペンが積み重ねられている。

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